幻想文学関連の本をお売り頂きました。
このラインナップで「幻想文学関連」といっていいのかわかりませんが、サイズ順に並べてみたら偶然にも両隅に荒俣宏がきました。
荒俣宏といえば私が物心ついた頃からテレビに出ているという印象で、近年(というほど近年ではありませんが)ではトリビアの泉にも出ていました。
そんなこともあって私は「荒俣宏はTVタレントだ」という間違った印象のまま青春時代を過ごしたのですが、その後色々な本を読むことにより荒俣はとてつもない作家、知識人であるということがわかりました。
博物学者であり大ベストセラーを生み出した小説家でもあり、タモリからも愛され、水木漫画にも登場する…そんな幅広い活動ができる現代の南方熊楠という認識で畏怖の念を勝手に抱いています。
そんな荒俣が監修したビュフォンの「植物誌」です。
またまた恒例のことで申し訳ないのですが、恥ずかしながら「博物誌」を私は全く知りませんでした。
興味を持ったのは買取が完了して画像を撮った後、「荒俣監修があるな、植物誌か」と思った後です。
なんだろうと私の愛読書(?)である世界文学大事典で調べてみると、色々なことが書いてあります。
生彩に富んだ描写は言わずもがな、その論文調でない文学的な文体で「文学を植物学にまで広げた」と書いてあります。
このとてつもない一文を見つけて、俄然興味がわきました。少し読んでみなければ。
慌てて本棚に走ります。ですが無い!どこを探してもビュフォンの植物誌がない!
スタッフに問い尋ねると「もう売れちゃいましたよ」とそっけない返事が。
売れてガックリするのは古本屋としてはよくあることですが(^_^;)、この時は「少しも読まずにとんでもないことをしてしまった」と少なからずショックを受けました。
そんなわけで当店では幻想文学関連の本も買取りしています。
この度は本をお売り頂き、ありがとうございました!