講談社文芸文庫をお売りいただきました。
長谷川四郎「シベリヤ物語」や川西政明「評伝高橋和巳」など、文学好き以外を置いてけぼりにすることを厭わないラインナップで、一体だれが読むんだろうと心配になるものが多数あるシリーズです(それを証明するように、たまたま近くにいた海藤さんに「これはすごい!」と絶賛されていました)。
文庫とはいえ定価は高く、1,000円を超えているのは当たり前で、2,000円近いものもあり、文庫は一般向けという印象が強いですが、むしろ専門書のような体で本屋さんに佇んでいることが多いような気がします。
などと書きながら画像を見ていると、大江健三郎や柄谷行人や坂口安吾など、誰でも読み手になりそうなものも少なからずあって、そういえば海外文学もいくつか出ていたなと思い出し、専門書のように見えながらもオールラウンダーの雰囲気も漂わせています。
文学好きだけならず古本屋の間でも当然人気者で、市場で何十冊かまとまった山が出ようものなら、利益が出るかわからないような値段でしか落札出来ないこと必至です。
そんな買取りのお品物を見ていると海藤さんも何やら物欲しげな顔で見ていましたので、「もしよければ何冊かお貸ししましょうか」と言ってしまったのが運の尽き。「いいんですか?ではブログの資料にこれとこれと…」といって段ボールに山ほど詰めて帰って行ってしまいました。
2020年1月23日 買取実績 その他国内、海外文学 [RSS][XML]