網野善彦著作集をお売りいただきました。
網野善彦著作集をお売りいただきました。
網野善彦は浅学な私でもよく知っている歴史学者です。
日本中世という世間的にスポットライトの当たるところの少ないように思われる分野の研究者がどうしてこんなに有名になったんだろうと不思議に思ったので、ウィキペディアで調べてみました。
すると「「無縁・公界・楽」が学術書としては異例の大ヒット」とあるではないですか。うーん、なるほど。平凡社選書から出て、平凡社ライブラリーにもなっていて、当店にも何度か入荷しているのでかろうじてタイトルだけは知っています。
ですが古本屋として一番よく目にするのはやはり、ちくま学芸文庫から出ている「日本の歴史をよみなおす(全)」で、こちらは年間何度手に取るかわからないくらいの本ですし、内容的にも読みやすく、こちらのほうが網野を世に知らしめた本なのだろうと勝手に思っています(^_^;)。
この本はちょうど買取りした直後だったので、本棚から抜き出してペラペラと読んでみると面白い。「非人」や「百姓」という言葉について私の中にあったイメージがガラガラと崩れて、新しいイメージが湧いてきます。読み終わったあとは興奮冷めやらぬ中、妻やスタッフに付け焼刃の中世庶民生活史を語っては邪険にされるのでした。
そんな網野善彦の著作集ですが、比較的発行年が新しいこともあり、揃っていなくても買取できます。
全集はどうしても揃っていないとお値段のつかないものや、昨今の全集相場の厳しさから揃っていてもお値段のつかないものもありますが、こちらは大丈夫です。
端巻が買取りできるかどうかの判断はつきにくいかと思いますが、数冊であればそのまま他の本と一緒に送って頂いても構いませんし、もちろんお問合せ頂いても構いませんので、お気軽にご連絡ください。
この度は本をお売り頂き、ありがとうございました!