「考古学はどんな学問か」を探るべく…
ふと本屋で目にとまった「考古学はどんな学問か」という本。ちくま学術文庫です。
特段、考古学に興味があるわけではないのですが、考古学について商売柄気になっていることがあります。
それが下のような小冊子で、
市町村や学会が発行している発掘調査資料です。
当店でも何度も買取りさせていただいて、何度も販売しているものなのですが、とはいえお世辞にもすぐに売れるとは言い難く、そうは言っても全く売れないというわけでもないという古本屋がよく扱う冊子の類です。
とにかくこの発掘調査資料、どういったものが売れるのかさっぱりわかりません。
これは前に一度売れたのだからまた売れる、というわけでもなく、勘所が掴めない。あの県のあの辺の資料は需要がある…というような傾向さえないように思える。とにかく買取りする際に査定のヒントになるような情報は何かないのだろうかと常々思っていました。
そんな時に本屋で見つけたのが表題の本です。考古学について知りたいわけでもないのですが、とにかく藁にもすがる思いで手に取って読んでみました。
とはいえ読んでは見ましたが、発掘調査資料を査定する際のヒントは一つも見つけられませんでした(^_^;)。ただ内容は面白い。特に後半の「六道銭に見る江戸時代の銭貨流通」は、徳川幕府の経済政策を考古学で読み解いていく鳥肌のたつ読み物で、考古学の奥深さがよくわかりました。
当初の目的は全く果たせませんでしたが、これからも本屋で見かけた考古学関係の本を自分なりに発掘していこうと思う次第です。